失語症とは? ➃
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「読む」「書く」の困難さは身近にいらっしゃるご家族でも分かりにくいものです。「読む」は声に出して読み上げる事に加えて、文字の意味を捉える"読解"で難渋されます。「書く」は右麻痺による運動障害と別に、"必要な文字が思い出せない"という、こちらも特殊な症状です。「言葉が分からない国に突然放り込まれた状態」との例え、これらを知って頂くとイメージし易いかもしれません。失語症の方に筆談を求めても困惑されるだけなのです。
「読む」「書く」に共通している点は、"仮名よりも漢字の方が分かりやすい"という傾向です。一般的に考えられる順番と逆なので、ご家族が子供さん向けの絵本を持参される場面も少なくありませんが、こちらも筆談と同じく上手くいきません。更に失語症の方にとっては"子供扱いされている"という二重の負担となり、その後の意欲に影響を及ぼす事すらございます。